室内あそびの実践例|異年齢で育ち合う、学び合う【大規模園編】
異年齢保育の環境を活かした、室内あそびの取り組み
当園ではあえていろいろな年齢のクラスと合同で活動する「異年齢保育」の時間を設けています。

それはこれまで述べたように、
- 家庭的な雰囲気を体験することができる(きょうだい体験)
- 年齢にとらわれずに友達を選択することができる
- 子ども達が年齢の枠を越えてかかわり合う事で、社会性や協調性、思いやりの気持ちなどが育まれることが期待されている。
- 異年齢保育において他者とかかわる場合、そもそも年齢が異なることから、互いの違いを認め合うこともできる。
- 大きい子が小さい子に対して思いやりをもって優しく接するとき、小さい子は大きい子に対し憧れを抱く。さらに、小さい子にとって優しくされた経験は、自分が大きいクラスになった際の小さい子への優しさへとつながる。
- 小さい子は大きい子に対して憧れや目標をもつ。1年後、或いは2年後の自分が成長した姿を具体的にイメージすることを可能としている。

上記に見られる子どもの育ちは大きい子から小さい子へ、小さい子から大きい子への一方向性があり、異年齢保育において育つものは、大きい子にとっては小さい子への思いやりであり、小さい子にとっては大きい子への憧れであるとされてきました。しかし、思いやりが育つのは大きい子だけでなく、小さい子の思いやりが育つ基礎も育んでいます。さらに、大きい子は小さい子に頼りにされ、お手本となることで、自己肯定感を育むことができます。このように、異年齢保育における子どもの育ちには、大きい子と小さい子の間に双方向性があることが窺えます。

異年齢保育における子どもの育ちには双方向性がある。言い換えると、相互に育ち合い、学び合うことが当園の異年齢保育の目的でもあります。従来の保育者主体の「教えて育てる保育」だけでなく、子ども主体の「生活を通して育てる保育」も大いに取り入れ、そのためには、保育者は全体を見渡し、子どもの興味や意欲を引き出すような言葉をかけ、どの年齢の子どもにも対応できる環境構成を日々考えています。

【乳幼児合同あそび】真似てやってみよう!『カプラ』
2歳児と4歳児が一緒にカプラを楽しむ様子です。カプラは形をつくるだけでなく倒したり崩したりして楽しむ事も出来ます。

見本を見て作ったり、自分たちで考えて作ったり・・・積み木にはない自在さがあり、想像力や集中力、手先の器用さが育ちます。

この日2歳児さんにとっては初めてのカプラ遊びです。お兄さんお姉さんのやっている姿をじっと見て真似たり、一緒に作ったりと楽しむ姿が見られました。初めての活動でも、大好きなお兄さん、お姉さんとなら『やってみよう!!』と挑戦する姿が見られましたよ。

【幼児クラス】 心と体の解放!ボディペインティング
ある日は幼児全員で屋上に上がりボディペインティングを楽しみました。

体に絵の具が着くのをためらっていた子も、お兄さんお姉さんが慣れた手つきで手や足に絵の具を着ける姿をみて、『楽しそう!』『やってみよう!』と絵の具のパレットに足を漬けてみたり、手形を押して楽しむ姿が見られました。

遊んでいるうちに段々とダイナミックに楽しむ姿が見られ、顔や足に絵の具を塗って「ゾンビだよ」「お化粧したよ」と嬉しそうに見せ合う姿も見られました!
これからも広がる異年齢の世界
今後も異年齢で色々な活動を保育にどんどん取り入れていく予定です。お楽しみに!!
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