食育活動で学ぶ「育てる」「作る」「食べる」
野菜の栽培から給食提供まで
天王寺園では、子どもたちが野菜の苗植えから収穫、調理、そして給食で食べるまでの一連の流れを経験できるよう、食育活動を行っています。
子どもたちは自分たちで苗を植え、「苗のお父さん・お母さん」となって毎日の水やりや観察を行います。「葉っぱが大きくなったよ」「花が咲いているよ」など、生長の変化に気付きながら大切に育てています。自分たちが愛情を込めて育てた野菜を収穫することで、大きな達成感や喜びを味わうことができます。

収穫した野菜は給食やクッキング活動に活用され、自分たちが育てた野菜が食卓に並ぶことで、食べ物への感謝の気持ちや食への関心を深めています。
苦手な食材を克服するために
子どもたちが苦手な食材にも親しみを持てるよう、さまざまな工夫を行っています。
野菜の栽培活動を通して食材への興味や愛着を育み、自分たちで育てた野菜を使ったクッキング活動を取り入れることで、「食べてみよう」という気持ちにつなげています。

また、無理に食べさせるのではなく、一口挑戦できたことを認めたり、友達がおいしそうに食べる姿から刺激を受けたりしながら、自信につなげています。
実際に子どもたちからは、「おいしい!好きになった!」「頑張って少しだけ食べる」といった声も聞かれ、自分たちで育て、収穫し、調理した経験が苦手な食材への挑戦につながっています。

食への興味を育む食育活動と食事の時間
幼児クラス(くま組・ぞう組・らいおん組)では、たて割りグループで行うカレークッキングを実施しています。これは天王寺園の特色ある食育活動の一つです。
3歳児のくま組は野菜を洗ったり皮をむいたりし、4歳児のぞう組はピーラーを使って皮むきに挑戦します。5歳児のらいおん組は包丁を使って食材を切り、それぞれの年齢や発達に応じた役割を担っています。
異年齢で活動することで、「手伝ってあげるね」「こうやってするんだよ」と教え合う姿も見られ、協力しながら各グループならではのオリジナルカレーを完成させています。
完成したカレーをみんなで食べる時間には、「おいしい!」「おかわりしよう!」「僕のつくったカレー、先生も一緒に食べよう!」といった声がたくさん聞かれ、自分たちで作ったものを食べる喜びや達成感を味わっています。
食育は特別な活動だけではなく、毎日の食事の時間も大切な学びの場です。


乳児クラス(ひよこ組・りす組・うさぎ組)では、まず手づかみ食べを通して自分で食べる意欲を育みます。その後、一人ひとりの発達に合わせてスプーンやフォークへと移行し、食具を使って食べる力を身につけていきます。
そのために日頃の遊びの中で、トング遊びや玩具のお箸を使った遊びを取り入れています。物をつまむ、掴むといった経験を繰り返すことで、指先の力や手首の動かし方、道具を使うコツを楽しみながら身につけています。こうした遊びの積み重ねが、食事の際のスプーンやフォーク、お箸の使用へとつながっています。
幼児クラスでは、自分で給食やおやつを運び、食べ終わった後の食器を返却するほか、机や床にこぼした食べ物を自分で片付ける経験もしています。また、食事中の姿勢や箸の持ち方、食器の置き方なども保育者と一緒に確認しながら練習しています。

「どうすればこぼさずに食べられるかな」「お皿を持つと食べやすいね」など、自分で考え工夫する力も育んでいます。
さらに、友達や保育者と一緒に食卓を囲み、「おいしいね」「全部食べられたよ」と喜びを共有することで、食事の楽しさやコミュニケーションの大切さを学んでいます。天王寺園では、食べることを通して健やかな身体づくりだけでなく、自立心や思いやり、感謝の気持ちも育んでいます。



